転売ヤーの話

ある経済学者と自称する、頭が固く、新しきを学ばず、内省をせず、誤りを認められず、他者の言葉には耳を貸さず、自分が常に正しいと考えている残念な老人を絵に描いたような人物がいる。今時の言葉で表せば老害と呼ばれるものだ。

そうして自らを過信した結果、転売という社会問題を正しく把握しないままにいっちょ噛みしたものの、転売ヤーをバッタ屋と勘違いして大いに恥を晒したのである。勘違いは誰にでもあるので恥ずかしいことではない。だが、他者に対して常に尊大な態度で臨むそのご老人はそのプライドゆえに素直に自らの間違いを正すことができず、ただただ恥を上塗りするのである。

この人物のような反面教師、ピエロともいうが、非常にありがたい存在だ。こうなってはいけないと自ら世間に向けて恥を晒し、我々に謙虚に学ぶことの大切さを教えてくれるのである。自分もいつ道を踏み外し同様の愚を犯すか分からないのだから、大いに学ばせていただこうと思う。