アンエレガントに解いてみた

エレガントに解けといわれるとアンエレガントに解きたくなる。おいらはヒネクレ者。

できるかぎりエレガントな解法を見つけて「うっかりミス」を減らす

1.時計の長針と短針は、12時にちょうどピッタリと重なります。次にピッタリと重なるのは何時でしょう。

「例題1は方程式を使って解くことができるし」と書かれてしまったので方程式は禁止して、試験問題のようにアンエレガントに解いてみた。高校初級レベルなので大した事は無いけどさ。

まず、長針の速度、1時間に1(1周に1)単位とすると、短針の速度は1/12である。

  • 長針が少なくとも一周しないと短針には追いつけない。追いつくには最低でも1はかかる。1
  • 長針が1動く間に短針は1/12動くのだから、長針は少なくともさらに1/12移動しないと追いつけない。1 + 1/12
  • 長針が1/12動く間に短針はさらにその1/12動くので、長針は(1/12)^2さらに移動する必要がある。1 + 1/12 + (1/12)^2

おや、これはアキレスと亀のパラドックス。だが、そんなパラドックス今更通用しない。公式が見えてきた。これを無限に繰り返していけば追いつく時間になる。つまり初項1、公比1/12の無限等比級数だ。そんな計算の仕方は忘れたので、wikipedia等で調べてみると等比級数は…、

a\frac{1-r^n}{1-r}

という公式が出てきた。こいつに当てはめて解いてみると、

\frac{1-(\frac{1}{12})^n}{1 - \frac{1}{12}}

(1/12)^n の極限値は0なので答えは12/11となりました。

アンエレガントな方法のつもりが、ただの等比数列の和に落ち着いてしまった。高校生レベルなら、初項aで公比rが0<r<1の無限等比級数はa/(1-r)に収束する、という公式で一瞬で答えが出せる。考え方は単純、そして数学的な裏付けもあり意外にエレガント。エレガントに解こうなどと考えずに普通に解いてみた方法が実はエレガント、ということもあるのかもね。なかなか面白かった。

中島さん曰く、『大切なことは「いかに最もシンプルな答えを見つけるか」という姿勢であり努力』けど、姿勢、努力なんて難しく考えず、答えを見つける過程を楽しんでみたらどうでしょうか。色々と考えてみると様々な発見があったり、先人の知恵を見つけたりすることができて意外に楽しめるかもしれない。