無量大数より大きな数がある

一番大きな数の位は無量大数だと思っていたのだが、実は世の中にはそれをはるかに上回る巨大な数の位が存在するそうだ。その数の位を不可説不可説転というらしい。

無量大数は10の68乗という途方もなく巨大な数だ。1秒間に70兆回の演算を行う世界最速のスーパーコンピュータ、BlueGene/Lで100億年間ずーっと演算を続けたとして、その総演算回数でさえも無量大数という数と比較すれば無いに等しい。

そして、その無量大数でさえも不可説不可説転と比較すれば、限りなく0に近いのだ。不可説不可説転は10の37澗2183溝8388穣1977𥝱6444垓4130京6597兆6878億4964万8128乗

10^{37218383881977644441306597687849648128}

という、とてつもなく巨大な数なのだそうだ。これは、あまりにデカすぎて100000000......と指数を使わずに書くことはできない。実際に書いてみようとすると、どうなるか?

0を1cmの大きさで書くとする。1光年≒10兆キロメートルとすると、1光年の長さの紙には100京個のゼロが書ける。不可説不可説転は0が37澗2183溝8388穣...個並ぶので、これを書くには、372京1838兆3880億光年の長さの紙が必要になる。宇宙の大きさは約137億光年と言われているが、宇宙の果てまで0を書き続けても全然足りないのだ。仕方ないので原子レベルの大きさで0を書いてみたとする。水素原子の直径は0.1ナノメートル程度だが、そのサイズで0を書いたとしても3.7億光年の長さの紙が必要だ。

うーむ、スケールが大きすぎて自分でもなんだかよく分からなくなってきたのだが・・。この不可説不可説転という数の位は仏教が出典らしい。仏教では56億7000万年後、弥勒菩薩が地上に降り人々を救うと言われている。そんな未来誰も生きてないどころか地球すらねーよ、と思うのだが、不可説不可説転スケールで見れば56億7000万年なんて刹那の出来事なのだね。